猫物語(白)読んだ....

泣いた...

以下 ネタバレ

自分が誰なのか,自分ってなんなのか,誰もが中二ぐらいから大人になるぐらいの間に考える,当たり前のことだから,きっと誰でも共感できて,教訓も当たり前のものなんだと思う.
ヒロインが,自分が目を背けて着た暗い感情を受け入れて成長するっていうのは,シリーズの最初のひたぎクラブとか,するがモンキーとかと似た結末だけど,バサ姉の物語はじっくりとねっとりと,羽川翼阿良々木暦に対する恋愛感情に彩られていて,そして語り部として,ヒロインとして暦への思いを語るバサ姉が,たまらなくかわいいっ! 
猫と入れ替わったり,感情を切り捨てたりして,記憶が不確かな彼女が,阿良々木君に対する気持ちは揺るがなくて,自己の認識の拠り所であり続けたことも,なんかもう感動的だし,猫や虎を受け入れて,自分の暗い感情から目を背けるのをやめた彼女が,最初に感じた悲しさが,失恋の悲しみだって言うのが,もう,美しすぎて,見事というかなんというか,ただただ,胸が熱くなるのをかみしめるばかりだったよ.
僕はこの本,化物語シリーズで一番すきだよ.てゆーか今まで読んできた小説のなかでもきっとかなり好きな本のはずだよ.
あと,バサ姉派の僕としては,結局失恋してしまったけど,やっとバサ姉がなんだか救われて,嬉しいきもちだよ.てゆーか化物語シリーズで,読んだあとこんなに清々しい気持ちになったのは初めてかもしれない.