わたくしの教え子で,ニコラっ娘というかキャンディっ娘というか,そういう感じのおしゃれな娘(中一)がいます.頭が良くって成績も申し分ないです.しかしながら,年頃の少年少女には当然のことといいますか,まあ勉強以外にもやりたいとこが沢山あるというか,講師がなんかただのロリコンっぽいとかそんな感じで,塾での勉強態度はあまり熱心では無いです.遅刻とかしたり宿題もちゃんとやらなかったりとか.
実際成績は良いんで,わたくしはあまり厳しい対応はせず,やんわりと諭してきただけだったんですけど,塾長代理女史は彼女の態度をとても気にしていたようです.そして,甘やかさないで下さいみたいな小言を頂いてしまったわけです.わたくしは,自分が生徒に対して学習面以外での教育的指導を,可能なら必要に応じてしていけたら良いと思いながら,およそできはしないと半ばあきらめています.他方,女史はわたくしの母ぐらいの年齢で,子供を立派に育て上げてますし,学校教師だったり保母さんだったりする経歴の持ち主なので,こと子供の面倒見ることに関しては,とても自信を持っていることと思いますし,そしてわたくしのような若造には到底解決できないような問題を進んで引き受けようとしてくれます.でとうとう介入されてしまったわけです.
実際わたくしの,彼女(生徒)に対する最近の授業の様子はすこぶる甘いというか,先生というより,シスコンのおにいちゃんみたいな状態(激しく誇張しているので,真に受けないで下さい)だったので,さすがに問題だったかなぁとか思ったりしますが,わたくし自身が生徒ととうち解けて楽しくやりたいなぁとか思っていたわけで,そういう意識自体が問題なのか,わたくしの進め方が問題だったのかちょっと悩むところです.
この娘は,開校時から居た わたくしの初めての生徒(の内の一人)だったりするんですけど,初めの半年ぐらいわたくしの指導は,親が子に同情するというか心配するほど厳しかったもので,その辺わたくしはいろいろ反省して今に繋がってるわけなんです.いや,中庸って難しいというか,教育って難しい.
それとは別に,彼女の塾での勉強に対するモチベーションをスポイルする要因に心当たりがあります.今日とか,「進度が学校に対して速すぎている」と突っ込まれたんですね.その返答に「いや,それはあなた達の学校の進み方は,受験のことを考えると少し遅いのです.わたくしは受験を見越しておよそわたくしの考える理想的なペースで進めているのです.もちろんテスト前にはテスト対策はきちんとしますよ」みたいなことを言いましたが,それはほんと講師の勝手な思惑でありまして,その辺の疎通を今日初めて行ったわけなんですね.塾での学習が,学校の内容と(ただ時間軸上でだけでも)離れてしまえば,それは塾の学習が学校の成績向上に直接役に立つものというより,受験のためのシャドウワークという面が強調されることになります(シャドウワークならまだマシで,純粋に意義を衰弱させる恐れも!).そのシャドウワークを乗り切るためには,受験に対してしっかりした目標を持っている必要があると思いますが,今の時期の公立中の一年生がそれを持っていることは希だと思いますし,わたくし自身も持たせるような指導をしていませんし,そういう指導を今の時期からするのも良いものかどうか判断できません.そういった事情で,今の状況は,生徒の気持ちを置いてきぼりに講師が空回りしているかのような状態であるともいえます.ただしこれは問題の一面にすぎないですけどね.
いやー難しい