近世と近代

聖歌を歌うことで季節を司る神々の力を行使する才能を,生まれながらに持った少女たち,「歌姫」ーロジエルー.彼女たちは,宗教的な制度によって,その能力を生涯慈善のために使うことを義務付けられ,他いくつかの戒律にしばられています.
信仰心のある人々からは神の使いとして讃えられる存在である一方で,人を傷つけるために力を使うことことを禁じられた彼女たちは,自分の身を守る力を持ちません
そして,役目に従僕な彼女たちを取り巻く世界は,宗教的価値観が形骸化し,新しい時代へと移り変わろうとしています.
受難の中で,心を通わせる2人の少女の百合小説です.