鏡のお城のミミ

あとがきによるとあと1,2冊で完結らしい!?

前巻ラストではご乱心かと思われたぼんくら王子ですが、なんか姦計をめぐらし陰気さに磨きをかけています。リヒャルトはリヒャルトで、なんか企んでますし、テオバルトの家系はそろって陰気です。だからミミもカンタンで大人しくしてればいいのにと思うのに、やっぱりこの娘は次巻でとんでっちゃうんだろーな。
それはさておき、今巻の主役はほとんどナタリー嬢でした(私感)。この娘はほんと興味深いってゆーか惚れる。ナタリーはミミに、自分はエリックを好きだったと告げています。これもいろいろ含みがありそうな感じですが、たぶん嘘ではないとおもう。うすうすそんな気はしてましたが、そうなると、既刊でのナタリーの振舞い方がとっても面白くて、そのあたりからナタリーのちょっと女っぽいところが垣間見れるような気がします。
さて、「恋しい人を想いきるために、努力をしにいくのですわ」と言って、結局領地を得、なんだか情報参謀的に王政にも影響力を得たナタリー嬢ですが、彼女の意図とか言葉の意味にはいろいろ解釈の余地がありそうなのです。わたくし的には、恋しい人はエリックで、想いきるっていうのはあんまり書きませんが ジャン=バティやポール兄ちゃんがミミに対して思うのと同じようなものではないかと考えたりするんですがその辺はまぁ話の本筋からはそれた事ですかね。
わたくしは、これから三国巻き込んでの大戦争に突入する事を期待するのですが、そうなると主要なキャラが何人も死ななきゃ話が終わらないし、ミミはの影響力が小さくなるばかりだし、1,2冊じゃ終わらない気がする。陰の王者を書いた先生ですから、かなりハードな展開もあると思いますが、はてさてどうなることやら。