伯爵と妖精
- 作者: 谷瑞恵,高星麻子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 文庫
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冒頭で,エドガーがリディアのために,身分違いの結婚をした知人のフィアンセを紹介するエピソードがあるのですが,そのミドルクラス出身の彼女は,打算から貴族との結婚を望んでいたのだとか.
そういった,いくつかの他人の恋愛観だとか過去の恋愛経験は,リディアの憧れるロマンチック・ラブとは対称的な位置にあるもので,結局それは身分の違い以上にエドガーとの距離をリディアに感じさせるのかも知れません.
とゆーか,今巻はエドガーの根性の無さとゆーか,中途半端さとゆーか,迷いというかそっちの方がよく目立ったとゆーかメインでした.なんというか,登場人物の感情の交錯具合が複雑さを増してきている一方で,テンションが中途半端に低くて,プチ泥沼というかヌル沼というか,恋愛小説としてもちょっと変な恋愛小説になってきたかんじです.